筑波山でしか見ることのできない可憐な花「ホシザキユキキノシタ」は、梅雨のシーズンが花の時期。幻の花を、探しに出かけてきました。
さあ、今日はいつもとは気合が違います。母親譲りの、花好きの私。お目当ては筑波山固有種の「ホシザキユキノシタ」。そして筑波山で初めて発見されて学名が付けられたという「オオナルコユリ」です。
6月中であれば、なんと同時に見ることができるとの情報をゲットし、いざ筑波山へ!
訪れたのは6月下旬、梅雨の晴れ間の絶好の筑波山日和。事前に、男体山頂上付近でホシザキユキノシタの目撃情報を得て、ラストチャンスに賭けて出かけてみました。山頂までの道中にオオナルコユリも咲いていたらいいな~。
コースガイドの取材も兼ねて、御幸ヶ原コースから登ります。
筑波山屈指の人気コース、御幸ヶ原コースのコースガイドは、また後日UPします。
もくもくとコースガイドの写真を撮りながら、男女川水源地近くまで来ました。まだオオナルコユリは見つかりません…
湧き水の水量が、今日は少ないような気がするな…
それでも辺りに、透き通った湧き水がシミシミです。自然のこういうところが、綺麗で愛おしい。
ん?湧き水の辺りに ユキザサみたいな葉っぱがあるぞ。一見、真上からは花が見当たらなかったものの、覗き込むと、なんとオオナルコユリ先輩ではないですか!
3cmを優に超える花が、美しく一列に並ぶその姿に感動。
あぁ良かった、今日は御幸ヶ原で食べるおにぎりも、また格別だろうなぁ。アナグマよ、お前も祝福してくれるのかい?
御幸ヶ原に着きました。暫しの休憩後、ホシザキユキノシタを探しに男体山山頂を目指します!
ところが。茶屋のおかみさんの情報によると、山頂付近には、ホシザキユキノシタはもう咲いてないかもとのこと…。同時に東山地区あたりで咲いているという情報も得て、もし山頂付近がダメだったら東山地区に行くことも視野に入れて…。
自然研究路を経由して、男体山頂に到着。ここまでウロウロするも、ホシザキユキノシタは見つかりません。目撃情報は山頂付近とのことで、周囲をくまなく探すことに。
「暗くて」「ジメジメとした」「岩場の陰」…それらの条件をプロファイリングした結果…
いた!! ホシザキユキノシタ先生!!
なんて可憐なんだ…通常のユキノシタと違って、5枚の花弁が均等でまさに星(ホシ)のよう。
産毛はピンク。これは神様もいい仕事してますね~と、なんでも鑑定団の中島誠之助先生がおっしゃるに違いない。
今しばらく、ホシザキユキノシタのグラビアをお届け…
あまりに綺麗だからと言って持ち帰っちゃいかん! いいかボウズ、その目に焼き付けるんだ!
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2大山野草界のスターの可憐さを実際に目にすると、心惹かれますね。
健気に咲いていて、神秘的な存在感はあっても、押しが強くないところがまたいいんですよね。子供の頃はなんとも思わなかったけどなぁ。
今年はもう花が終わってしまっているかもしれませんが、来年にでも、ぜひ探しに行ってみてください。
千客万来! よろしくどうぞ~
写真・文/合田裕基(TURBAN)