2020.10.02| つくばトレイルガーディアンズ,白雲橋コース
コロナに負けじと今年も実施! 毎年恒例となっている筑波山の山頂付近の大掃除&登山道整備「筑波山道普請(みちぶしん)」が9月9日(水)に行われ、つくばトレイルガーディアンズのメンバーも参戦してきました。筑波山を訪れる皆さんに気持ちよく過ごしてもらえるようにと、地域の有志が行っている素敵な活動です。
集合は朝の9時。一般社団法人つくば観光コンベンション協会の環境整備事業の一環として行われた今回の活動。筑波山関係者を中心に40名ほどの有志たちが筑波山中腹のケーブルカー宮脇駅に集まりました。今回は山頂付近での作業となるので、一同ケーブルカーで御幸ヶ原へと向かいます。
御幸ヶ原に到着後は、5つの班にわかれて各々の現場へと向かいます。つくばトレイルガーディアンズには南アルプスでもトレイルづくりや整備活動を行っている谷中さん(写真中央)という心強いメンバーがいます。ツルハシやスコップなどトレイルビルダーの必需品を持参して駆けつけてくれました。靴紐を固く締め直し、各自準備万端。
まずは、ロープウェイで運び上げられた資材をロープウェイ女体山駅でピックアップ。普段は登山客や観光客を楽しませてくれているロープウェイやケーブルカーは、なくてはならない筑波山のライフラインでもあります。
作業現場に到着。白雲橋コースの安座常神社や屏風岩を少し下った辺りのトレイル(登山道)が担当エリアです。「フォレストアドベンチャー・つくば」の店長であり、つくばトレイルガーディアンズのメンバーでもある土生都さんに、登山道整備のレクチャーを受ける一同。登山者の安全に直接関わる大切なことなので、みんな真剣そのもの。さあ山道整備スタートです!
丸太と杭を使い、登山道を補修。登りやすさだけでなく、排水も考えて補修しないと、すぐに使い物にならなくなってしまうので要注意。
丸太の隙間には石や土を詰め込み補強。土は腐葉土ではなく粘土質のものを使用しなければいけません。
大きな岩も階段として活用。岩のサイズや形状などを吟味、トレイル整備は現地調達も醍醐味です。
飛び出した杭で足を切らないように、金槌で叩いて引っ込めます。杭は一見すると丸太と同化してしまっていますが、経年と共に緩み、飛び出してしまっている箇所は意外と多いので、注意して登山しましょう。
雷の予報もあり、この日は3時間ほどの作業となりましたが、作業前よりもずっと登りやすそうな登山道になりました!
実際に道ゆく登山者にできたばかりの箇所を歩いてもらい、好評価&感謝の言葉をかけていただき、一層清々しい気持ちに。無事この日の作業を終えることができました。
次回以降つくばトレイルガーディアンズの定例活動の中に、こうして手直しをした箇所の点検が加わります。年に一回の山道整備では、全体に手が回りきらない様子。つくばトレイルガーディアンズとしても、道普請で培った山道整備のノウハウを元に、整備申請や実際の整備まで担っていければと思います。
活動を終え、御幸ヶ原のベンチで荷物整理をしていると御幸ヶ原のお茶屋さん「たがみ」のご主人に「ご苦労様。お弁当まだ食べてないなら、お茶いれるからうちで休憩していきなよ」とやさしく声をかけてもらい、お言葉に甘えさせていただきました!
そのままお店の一角をお借りしてミーティング。
筑波山に携わる事業者さんたちの高齢化に伴い、高所や力仕事など困難な作業も増えてきています。つくばトレイルガーディアンズは活動の一環として、筑波山や地域の役に立てる活動も行っていきたいと考えています。
実際に昔ながらのお茶屋さんで、吹き抜ける山の風を心地よく感じながら、ラムネを飲んだりアイスを食べたりすると、ここでしかできない体験だとしみじみ実感しました。
1人1人が支えている筑波山。これからもShare the Trailの精神で関わり合い、共に楽しんでいきたいです!
写真・文/合田裕基(TURBAN)