2020.10.02| Souvenir,筑波山・霞ヶ浦広域エリア観光連携促進事業
茨城県が筑波山・霞ヶ浦広域エリア観光連携促進事業の一環として募集した「筑波山・霞ヶ浦をもっと楽しむ!アウトドア層向け新商品開発」。2020年10月2日(金)につくば市内にて、第一次審査を通過した12事業者14プランの公開プレゼンテーション(第二次審査※最終審査)が行われ、受賞事業者が決定しました。
会場となったつくば駅近くの常陽つくばビル内には、一次審査を通過した事業者のほか、昨年の受賞者や関係者が、マスク姿で集結。
開会の挨拶を行ったのは、茨城県営業戦略部観光物産課課長の海老原二良氏。新型コロナウィルスの影響で、茨城県内の観光業界も大きな損害を被っていること。茨城県としては、感染対策を十分に行ったうえで、観光促進を図っていく方針であること、そして特に「アウトドア」を中心とした誘客施策を進めていく方針であることなどを語り、審査会は幕を開けました。
今回、審査委員を務めるのは以下の皆さま。
審査委員長
株式会社コーラボ 代表 堀田誉氏
審査委員
株式会社パーク・コーポレーション 茨城県フラワーパークリニューアル準備室 藤野龍一氏
株式会社rall.hour 代表 菊池真由美氏
株式会社かすみがうら未来づくりカンパニー 代表 今野浩紹氏
審査委員の紹介のあとは、お待ちかねの公開プレゼンテーションタイム。
わずか5分という持ち時間の中で、熱く簡潔なプレゼンを見せてくださった事業者の皆さまと、提案プランの概要を紹介します。
[A部門]
●筑山亭かすみの里 「霞ヶ浦名産を使用した帆引き御膳」
霞ヶ浦を見下ろす土浦市おおつ野の高台にある、常陸秋そばを提供するおそば屋さん。
霞ヶ浦のシラウオや鯉、川エビなどの食材をのせて、お客様が自分でカスタムできるオリジナル丼のメニュー開発。
●こもれび森のイバライド 「江戸崎かぼちゃを使用した“サイクルようかん”の商品開発」
茨城県の自然を舞台に、動物との触れ合いや体験教室、アトラクション、BBQなど、さまざまな体験を楽しめる稲敷市にあるテーマパーク。
小さくて高カロリーで暑さで溶ることもないようかんを、サイクリスト向けの携帯食という視点でリデザイン。地元の名産品である江戸崎かぼちゃを使用し、地域の食の魅力も発信する。
●(有)湖月庵 「つくば路の実りを閉じ込めた和のゼリードリンク開発」
JR下館駅の近くにある老舗の和菓子店。
アウトドア層に向けて、寒天とこんにゃくを使った和のゼリードリンクを開発する。筑波山周辺の名産であるブルーベリー味を予定。商品を販売する立場からごみ問題にも配慮し、筑波山エリアで清掃活動を行う地域団体に売上の一部を寄付する予定。
●コモリ食品 「鯉の食文化を守るため 酒粕仕立て鯉のうま煮・角煮」
霞ヶ浦で養殖鯉の生産から加工までを行う会社。
地域で鯉食文化が衰退するなか、既存商品である「酒粕仕立て鯉のうま煮・角煮」を、食べきりサイズでより買いやすい値段で提供する新商品を開発。若い世代にも鯉のおいしさ、鯉食文化を伝えていきたい。
●ケーズグラフィック 「“筑波山麓歴史めぐり”イラスト手ぬぐい制作」
筑波山麓でグラフィックデザインとイラスト制作を行っている。
土浦から筑波山エリアまでの歴史的スポットをイラスト化し手捺染でプリントするご当地てぬぐいを開発する。
●(株)筑波山江戸屋 「陣中油 ガマの油 パッケージデザインリニューアル」
筑波山中腹の老舗旅館。
大坂夏の陣・冬の陣で徳川軍に従軍した筑波山大御堂の光誉上人(こうよしょうにん)が兵士に塗った軟膏を起源とし、その後に誕生したガマの油売口上とともに筑波山江戸屋で継承する陣中油 ガマの油を、若い女性向けコスメ商品としてリニューアル。
●(株)あらの珈琲 「筑波山霞ヶ浦で旨い珈琲を…」
並木ショッピングセンターにある自家焙煎珈琲豆とワインの専門店。
自家焙煎のおいしいアイスコーヒーを、アウトドア層向けに350mlボトル商品として開発。お土産ボックスの開発も予定。
●(株)太陽 「Mt.tsukuba限定モデル!登山もハイキングもこれ1つ!小さくて軽いポケットサイズから150倍も大きく広がるレジャーシート」
アウトドア商品を中心とした商品の開発・販売を行う会社。
小さくて軽く、耐久性や撥水性に優れた自社開発のレジャーシート「ゴリラシート」の筑波山限定モデルの開発を提案。
●ぷにの家 「筑波山発藍染めブランド“twin(仮)”の開発」
筑波山麓の作谷で草木染めや型染めによる商品づくり、ワークショップなどの活動を行う染織家。
男女二神を祀る筑波山らしい愛(藍)をテーマにしたブランドを立ち上げ、第一弾としてつがいのガマのデザインの藍染めのバンダナと、願掛けに使われるミサンガを開発。ワークショップとも連動しながら、商品販売を行う。
●美影グルテンフリーベーカリー 「宝篋山パイスティック」
アメリカ人のアン・コーツさんによる、グルテンフリーの洋菓子店。
アメリカ人のソウルフードでもあるアメリカンパイをグルテンフリーのレシピで提供している。今回のプランでは、アウトドア層向けにワンハンドで食べられるスティック型のパイ開発を提案。コレクション性の高い缶に入れてお土産としても販売。
[B部門]
●ラクスマリーナ 「歩崎プライベートサイクルーズ」
JR土浦駅から徒歩でアクセスできる、霞ヶ浦で遊覧船をはじめとした様々な水上レジャーを楽しめるマリーナ。
小型のチャーター船に自転車をのせて遊覧できるプライベートクルーズを提案。自転車とかけあわせて楽しめる水上タクシーのような役割に。
●ラクスマリーナ 「カヌー遠足」
霞ヶ浦や、土浦市内を流れる新川でカヌー体験を楽しむプラン。初級者向け、上級者向け、期間限定コースと3つのコースを予定している。
●(株)ポケットカルチャー 「関東唯一!霞ヶ浦エリアの水陸両用ヘリコプター遊覧体験プログラム」
日帰り旅行・ツアーを提供する都内旅行会社。
筑波山、霞ヶ浦をヘリコプターで遊覧するプログラム。東京発着のバスツアーと、地元駅に集合するマイカーツアーを予定している。
●こもれび森のイバライド 「満喫!アウトドア!“イナシキライド”」
バードウォッチング、サイクリング、キャンプを組み合わせたサイクリングツアー。
地元グルメや人気神社などをめぐり、夜はイバライド内でBBQとキャンプを楽しむ1泊2日のプログラム。イバライドの入園券付きで、2日目はイバライド内で自由に一日中遊ぶことができる。
10月にモニターツアーも予定している。
12事業者14プランのプレゼンのあとは、昨年度の入賞事業者の中から、「筑波山ブラウニー」を開発したカフェ日升庵と、「恋の山♥︎濃いヨーグルト」を開発した小美玉ふるさと食品公社さんが、事業成果の発表を行いました。
筑波山ブラウニーは、地元産のフルーツなどを使用し、SNS映えにこだわったワンハンドのチョコブラウニー。コロナウィルスの影響で思うように開発・販売が遅れてしまっていたなか、今月からいよいよ店舗で販売予定だそうです。
一方、恋の山♥︎濃いヨーグルトは、今年の元旦からに発売を開始し、4月中旬に目標の5000本を完売しました。GWには、シリーズ商品として「いばらキッス味」を数量限定で販売し、1500本を2日で完売する人気となりました。商品開発にあたっては、筑波山に何度も足を運んで生の声をヒアリングしながらニーズ調査を行い、バス広告や筑波山中腹のおにぎり屋さん縁むすびでの販売プロモーションなどにも力を注がれました。
そしていよいよ、今年度の採択事業者&プランが発表!
見事採択されたのは、A部門4事業者、B部門2事業者の合計6事業者です。
令和2年度「筑波山・霞ヶ浦をもっと楽しむ!アウトドア層向け新商品開発」
受賞事業者一覧
[A部門]
●筑山亭かすみの里 「霞ヶ浦名産を使用した帆引き御膳」
●ケーズグラフィック 「“筑波山麓歴史めぐり”イラスト手ぬぐい制作」
●(株)筑波山江戸屋 「陣中油 ガマの油 パッケージデザインリニューアル」
●美影グルテンフリーベーカリー 「宝篋山パイスティック」
[B部門]
●ラクスマリーナ 「カヌー遠足」
●こもれび森のイバライド 「満喫!アウトドア!“イナシキライド”」
最後に、審査委員長の掘田氏より受賞事業者への激励と、応募してくださったすべての事業者への感謝が述べられ、無事に審査会は終了。
受賞された皆さま、おめでとうございます!
プレゼンに参加された皆さま、おつかれさまでした!
どのような新土産&新ツアーが完成するのが、Mount Tsukuba編集部一同も、とても楽しみにしております。
写真・文/Mount Tsukuba編集部