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茨城県 筑波山で登山・ハイキング/コース&観光ガイド

Journal筑波山ジャーナル

2019.11.22| Book Review,MountBooks

Mount Books #06
猟師の眼に映る山と動物
—『けもの道の歩き方』千松信也

家の中でも、都会の真ん中でも、筑波山でも。開けば心は、山の世界へ。山がもっと好きになるブックレビューのコーナーです。

ここ日本では両手を合わせ「いただきます」と食事を始めるが、これは日本特有の挨拶で、同じ意味をもつフレーズは世界中どこを探しても見当たらない。いただきますという言葉には二つの意味合いがある。1つめは、食事に携わってくれた人への感謝。料理を作ってくれた、お米を育ててくれた、魚を獲ってくれた、などなど。そして2つめは、食材への感謝である。

日本には自然信仰の精神性が根付いている。仏教の言葉に「山川草木悉有仏性(さんせんそうもくしつうぶっしょう)」というものがあるが、これは平たく言うなら、生きとし生けるもの、自分以外のすべてのものに命があるという意味である。

命を分け与えてくれた食材に敬意をはらい、あくまでも生活の延長線上で猟師を実践する著者、千松信也は、京都の山に暮らし、運送業の傍らで狩猟を行っている。それも家族や知人が食べる分だけ、例えばある年には、イノシシ六頭、シカ十頭を狩ったという。一年間は肉に困らない適度な量だ。

自給自足という訳でもなく、コンビニにも行く。子どもたちや都会の人間こそ、生々しい狩りや解体に参加して、命の有り難さを味わうべき、と主張する人もいるが、彼の場合はもう少しライトで俯瞰的。ごくごく普通の暮らしに組み込まれた狩猟者の姿は、若者の眼にどう映るのだろうか。蜂やクマ、キツネといった生物との関わり方も面白かった。

文/峰典子

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