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茨城県 筑波山で登山・ハイキング/コース&観光ガイド

Journal筑波山ジャーナル

2019.06.26| 御嶽山,雨引山,筑波連山

Mt. Ontake and Mt. Amabiki
地域の“山”愛を実感&感涙。
筑波連山「御嶽山〜雨引山」ハイキング

梅雨といえば紫陽花。この時期だけのお楽しみを目当てに、雨引観音をめざしてトレッキング。

紫陽花が見頃を迎えていた6月中旬の雨引観音。安産・子育て祈願で有名な千年以上の歴史を持つ由緒あるお寺です(最近、東日本最古の運慶様式の金剛力士像で話題に!)。
今回は、そんな雨引観音をゴールとし、筑波山北側の2つの山・御嶽山(おんたけさん/標高230.9m)〜雨引山(あまびきさん/標高409.3m)の縦走トレック。縦走といっても、体力に自信がない方も安心のとてもやさしいルートです。そしてなんといっても、トレイルがとっても美しい! 案内してくださったのは、桜川市地域おこし協力隊の大川奈奈さんです。

 

こちらが御嶽山のハイキングコースの入口。車も5〜6台くらい停められそうですよ。ちなみに私たちは岩瀬駅前にある「つくば霞ヶ浦りんりんロード岩瀬休憩所」(P30台)から歩いてきました。

登山道の入口付近には、登山用の手作り杖(無料)が備えられています。一本一本、曲がり具合や削りの感じも違います。眺めていると愛おしくなってきます。ちなみにこの杖を作ってくださっている方と、後ほどお会いすることとなります。

 

山歩き、スタートです。御嶽山のハイキングコースは、関東ふれあいの道のコースにもなっています。

 

木の階段が続く道をしばらく歩いていくと、「不動の滝」があります。想像していた滝とは少し違いましたが、名前の通り、上からお不動様がしっかり見守ってくれていました。

 

メッセージ、心に沁みます。景観ともなじんだ素敵な看板です。

 

ヤマアジサイが咲いていました。庭先のアジサイよりも控えめで可憐な雰囲気。

 

さらに進むと、御嶽神社があります。神社の奥には最高ビューな展望台。遠くには見えるのは、富谷山(365.1m)だそうです。富谷観音が有名な山です。関東以北最古とされる三重の塔が国の重要文化財に指定されています。

 

自然のなかを、ゆるやかに歩いていきます。まだまだ疲れ知らず。

 

御嶽山の頂上付近まで来ました。三角点が見つかりませんでしたが、丁度いい場所にあったサルノコシカケを三角点と思うことにしました。

 

さあ、今度は雨引山へ。その道中で出会ったのが、寺門良司さん。地元に住んでいらっしゃる寺門さんは15〜16年くらい、有志でトレイルの整備をしてくださっています。

 

「あっという間に藪になっちゃうからね」。だいたい毎日午前中は山に入っているそうです。
入口の杖も寺門さん作。台風で倒れたヤマザクラの木などを使って作っているのだそうです。

お一人で作業しているという寺門さんに、もっとみんなに手伝ってほしいですか?と尋ねると、「それよりも、みんなに歩いてほしいな」とおっしゃっていました。粋です。山を愛する方々が舞台裏で尽力してくださっているお陰で、自分はいまこのトレイルをこんなに気持ちよく歩けている。感謝の気持ちでいっぱいになりました。

 

嬉しい出会いをあとにして、またまたゴー・ザ・トレイル。ささやかな沢を通り過ぎます。

 

杉の木立の間、木の階段を一歩一歩。御嶽山のトレイルは本当に美しい。

 

時折、上を見上げてみたり。

 

印象的な一本の木を見つけたり。

 

そうこうするうち、ちょっとした砂利の広場に行き当たり、そこから雨引山へと入っていきます。ほかに鉄塔が目印になります。

 

しばらく行くと、噂の階段地獄。

 

まだ続く? まだまだ。

 

まだまだ続く? もうちょっと。

 

ついに山頂です! 地獄の階段は、全部で361段だそうでした。自分で数えた数字は320段だった。40段もどこに吸い込まれたのか…?

 

見晴らしも最高。遠くに筑波山と加波山が見えます。

山頂には東屋もあり、ここでランチの方々も。次はお弁当持ってこよう。

 

さあ、雨引観音へ向けてくだります。

ここは加波山方面との分かれ道。加波山のほうに進めば、筑波山までの縦走をさらに楽しめます。体力に自信のある方はぜひ。

 

よく見ると、昆虫たち。

 

ジャングルのような道を抜けて。

 

しばらく進むと、「雨引かんのん」の看板。左に進むと近道になります。(ちなみにこの近道が、このコースでもっともスリリング)

 

写真で見るよりもだいぶ急傾斜なんです。落ち葉で埋め尽くされた足場は、気を抜くと滑ります。凍っていればボブスレーができそうです。

 

目的地、雨引観音に到着しました。

お線香の香りに、気持ちがしゅっとなります。

 

早速、境内で放し飼いという孔雀に遭遇。残念ながら美しい羽根を、広げて見せてはくれませんでした。

 

孔雀だけじゃない。ガチョウと亀もいる。

 

平日にもかかわらず、たくさんの人で賑わっていた境内。色とりどりの紫陽花が満開です。

 

この美しい眺めも、梅雨だけのお楽しみです。

 

ちなみに雨引観音では、1時間に1回、ご祈祷が行われています。お堂へ向かうお坊さんたち。

 

立派な千手観音を拝んで。

 

最後は境内からの眺望に癒やされて、解散!

 

 

筑波連山の最北端にあたる御岳山は、筑波連山縦走の起点としても愛されている山。御嶽山も雨引山も今回初めて歩きましたが、どちらもトレイルがすごく美しい。まるで天然の美術館を歩いているようでした。

全体的に勾配も緩いですから、私のような体力なしの初心者でも縦走の充実感と喜びを、気軽に味わうことができます。

山を愛して整備してくださっている地元の皆さまに感謝して。また近々、歩きに行きたいと思います。そうそう、特に御嶽山は紅葉がたくさん生えているので、秋の紅葉もきっと素敵だと思います。

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写真/合田裕基(TURBAN) 文/根本美保子(TURBAN)

Special Thanks/大川奈奈さん(桜川市地域おこし協力隊)&田中栄作さん

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追記
この日のおみやげ

さくら菓子本舗の「さくらふ菓子」
雨引観音の売店で見つけたこのふ菓子。レトロなパッケージと、手作り感いっぱいの不揃いのふ菓子がかわいくて、パケ買いでした。開けるのがもったいなくてまだ食べていません…。
ちなみに雨引山のある桜川市は、ヤマザクラのまち。市役所にヤマザクラ課が存在しているほどの推しです。


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