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茨城県 筑波山で登山・ハイキング/コース&観光ガイド

Journal筑波山ジャーナル

2020.08.31| Book Review,MountBooks

Mount Books #12
山に暮らすあの家族の物語
—『ムーミン谷の彗星』トーベ・ヤンソン

家の中でも、都会の真ん中でも、筑波山でも。開けば心は、山の世界へ。山がもっと好きになるブックレビューのコーナーです。

ムーミン谷の彗星

今年はムーミン誕生75周年。1964年に翻訳出版されてから、55年もの間愛されてきたムーミンの物語群が、昨年[新装版]として改定された。現代的な言い回しで読みやすく、フィンランド版と共通のカバーデザイン、これがまた素敵なのだ。

第1巻「ムーミン谷の彗星」では、赤く長い尾を光らせた彗星が地球に向かってくるとわかり、ムーミン谷は大騒ぎ。ムーミントロールとスニフ(と、途中で出会うスナフキン)が、おさびし山の天文台に向かう様子が綴られている。 「いちばん高い峰をえらんで、頂上をめざしてゆっくりのぼりはじめました。天文台をつくるのなら、だれでも、できるだけ星のちかくにするでしょうからね」 そこは、ムーミン谷とはまるで別世界。見たことのないものばかりだから、興奮と不安が交互に顔を覗かせる。ムーミントロールの成長記といった具合だ。

不思議な生物ニョロニョロや、スノークのお嬢さんといった、おなじみのキャラクターも次々と出てくる。みんな、ちょっとヘンテコ。互いの個性を受け入れて、自由に生きる_トーベ・ヤンソンが生涯ずっと表現し続けたテーマである。

ムーミンをいわゆるユルかわキャラクターとして認識しているのなら、それはとっても勿体ないと思う。おとぎ話の体裁をとった、大人向けの小説。久々の人も初めての人も、ぜひご一読を。

文/峰典子


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