2019.07.03| 深峰歩道
筑波山の北側の登山道。人の往来が少ない一方で、野鳥などの動植物の姿が多く見られ自然観察にも最適な穴場コースです。御幸ヶ原までの最短ルートでもあります。
<COURSE DATA>
Trail6 深峰歩道 Fukamine-hodo Trail
区間:深峰歩道登山口(ユースホステル跡)~御幸ヶ原
距離:1.2km
所要時間:Up 40min / Down 30min
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関東ふれあいの道に指定されていて、野鳥の姿も多く、登山中には鳥たちのさえずりが聞こえてくるなど、自然観察を楽しみながら散策できる「深峰歩道」。御幸ヶ原までの最短ルートでもあります。
実は筑波山のライフラインとしても使用されており、工事用車両もこちらのコースを使用します。
また、ユースホステル跡地が駐車場になっているので、登山口のすぐ側に駐車することができるのも魅力。旧ユースホステルコースとも呼ばれています。
(Mount Tsukuba Trail Mapを、こちらからダウンロード可能です)
ユースホステル跡地が駐車場になってます。登山口まで、徒歩0分。利便性の高さも魅力です。
入口には「水郷筑波国定公園 筑波山案内図」のサインがあります。筑波山はその多くが国定公園の保護区域になっています。
早速、野鳥のさえずりが聞こえてきました。足元は砂利や石も多く、専用車両での通行も可能とされています。とはいえ車の往来が頻繁にあるわけではありません。登山者も少ない静かなコースになっています。
撮影に入ったのは6月中旬。入ってすぐに小紫陽花が咲いていました。春にはカタクリの群生も見られるそうですよ。探しに行かないと。
しばらく進むと、すでに御幸ヶ原まで1kmのサイン。お気軽なコースです。
足元には、関東ふれあいの道のサインがあります。
最初の広場が見えてきました。そこにあるサインを見ると、この辺りは「保健保安林」に指定されているようです。林野庁のHPを見ると、森林の持つレクリエーション等の保健、休養の場の機能があるとのこと。一休み、一休み。
前半は緩やかな登りです。距離が短く、比較的登りやすいので、年配の方からもこのコースは支持されています。
ライフラインも兼ねたコースなので、電柱と並走して登ります。自然と同化する配色なので、どれが杉で、どれが電柱か、オイラには分からないでやんす。
途中で出会う、野草の姿に癒やされつつ歩いていくと…。
ここでもナチュラルローソンばりに電柱が、景色に同化しています。また工事用車両のための轍がトレイル上にあります。
野鳥の声が響いていますが、残念ながら姿を捉えることはできませんでした。
ちなみにこの辺りでヘビの姿も目撃しました。筑波山には毒ヘビも生息してるので、無闇にトレイルからは出ないようにしましょう。
大小の親子ベンチが登場です。野鳥の声を聞きながら、腰を下ろしてみてはいかがでしょうか。
登山中、水分補給は忘れずに。
サインを見ると、いつの間にかコースの半分以上来ていました。後ろには擬態に失敗した電柱氏の姿が。
トレイルがゴツゴツしてきました。石にもさまざまな形や種類があって楽しめます。
テントウムシが葉っぱの上で休んでいました。私もこのあたりでひと休み。
雰囲気としては、映画『ジュラシックパーク』みたいですね。ヴェロキラプトルが出てきそう。
陽の当たる場所にやってきました。眺望は望めませんが、清々しい。この辺りから、少し勾配が急になってきます。
階段道が見えて来ました。車両と兼用の登山道はここまで。進行方向右は車両専用の道になりますので、登山者は立ち入らないように注意してください。
筑波山登山あるある言いたい~登山あるある、コースの終盤は階段道になりがち!
進行方向右、チェーンの手前にベンチがあります。御幸ヶ原まであと少しなので、ここまで来たら腰を下ろす方が面倒かな。
御幸ヶ原のお茶屋さんが見えてきました。
御幸ヶ原に到着! 目の前に御幸ヶ原東側のお手洗いがあります。深峰歩道の出入口は、レンガ造りのお手洗いが目印です。
振り返って撮影。男体山頂が見えます。出汁のいい匂いがするので、今日はどこかのお茶屋さんで「つくばうどん」でも食べようかな。登山のあとの食事はまた格別ですよ。
桜川市から始まり、コース途中でつくば市に入る深峰歩道。最短の登山道を選択できるのもさまざまなコースが存在する筑波山ならではの特権ですね。
桜川市にドライブがてら出かけて、古民家が並ぶ街並みを散策、深峰歩道から最短で御幸ヶ原に行って昼食。帰りに温泉なんて、いい1日になりそうです。
途中ヘビの出現には戸惑いましたが、自然の中にいることは大前提。野鳥のさえずりや、木漏れ日、花の匂いに五感を委ねてみるのは気持ちがいいもんです。
基本的に人通りが少ないコースなので、混雑の激しい紅葉の季節もおすすめ。
たまの休日、筑波山でいかがでしょうか。
写真・文/合田裕基(TURBAN)