関東平野で唯一の百名山である筑波山では、近年、従来のロープウェイやケーブルカーを利用した山頂への観光客ばかりでなく、自ら山歩きを楽しむ登山者が顕著に増えており、年間200万人を超える利用者の約半数はこうしたアウトドアを楽しむ人々が中心となっています。
その活動の内容は、自然を楽しむ山歩きばかりでなく、本格的な登山のためのトレーニングや、トレイルランナーによるランニング、サイクリストによるヒルクライムなど多種・多様です。
一方で、神の山でもある筑波山は、筑波山神社の境内として不可侵の神域が含まれるとともに、水郷筑波国定公園にも指定されておりその利用には守るべき厳格なルールがあります。
しかし、多様な利用者が増えるとともに守るべきルールの浸透が困難となり、利用者間のトラブルも増えつつあり、公認されている10の登山道だけでなく多様なルートが使われる中では山岳の事故も増加の傾向にあります。
こうした状況の中、筑波山がこれからも、安全で、自然環境が守られ、みんなが楽しめる山であり続けるためには、地元を含め関係する多様な人々が共有できるルールを定めるとともに、現地においてそれを浸透させていく仕組みが必要となっています。
このため私たちは、入山者の様子や山道やサインの管理など日常的に現地の状況を把握し、それを広く関係者に共有する仕組みを作りたいと考え、筑波山の多様な山道(トレイル)を見守り整備する民間団体として「つくばトレイルガーディアンズ」を立ち上げました。
私たち「つくばトレイルガーディアンズ」は、地域の皆様方とともに、関東平野で唯一の百名山である筑波山における山の安全を守り、生物多様性に配慮した自然環境を保全し、みんなが気軽に楽しめる百名山として次世代へとつなげていくことを目的に活動しています。 また、シェア・ザ・トレイルの精神の下で、筑波山において3つのS(エス)、セーフティ(安全)・サステナブル(保全)・シェア(共有)を実現するために、山道の保全と整備、安全の確保、つくばルールの徹底のため、日常的なパトロール活動とその成果の共有を実践しています。
団体名:つくばトレイルガーディアンズ
設立日:2019年12月22日
代表者:原 忠信(筑波大学芸術学系 准教授)
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